ドリーム小説

考えてみればこれはラッキーではないのだろうか。

ブラックホールっぽいものに吸い込まれてからかなりの時間がたった。
異次元の世界に通じる扉っぽい発言を神様はしたのに一向にたどりつく気配なし。
なんかどこかに流されてるけど、出口みたいなものは一切なし。
漂流時間が長いので慣れた。
人間の順応能力ってすごいね。

そう、これはラッキーなんだよ!!
グッと拳を握る。
私は今までずーっと強い人に会いたいって思っていたんだよ!!
で、神様は私に「強い人物がいる世界につれってやる」って言ったんだよね!!
てことは、私の夢叶うじゃん!!
しかも木刀と竹刀が入った袋とカバンは今手元にある。
「ありがと神様!!!!!!!」
両手を上に突き出し、感謝。
さっきまで毒づいていたのに、我ながら現金な女だ。
さてさてさて、どんな世界に行くのかな〜。
私としては、私が知ってる漫画の世界がいいな。
むふふ。
あ、なんか目の前にまぶしい光が!!
これが異次元への入り口か!?
かもん異次元!!
私は光のほうへとどんどんと近づいていって―――――










「どういうことだあの神様野郎!!!!!!!!」
叫んだ。
いやだって叫びたくもなるよ。
だって、今私、










空を落下しているのだから。





「聞いてないよー!!」
何で私落ちてるの!?
答え:異次元の扉が空高い上空にあったから
って何呑気に自問自答してるの!!
このままじゃ私死んじゃうよ!!
ああああああああああ真下に建物あるんですけどおぉぉぉおおおおおおおお!!!!!
ぶつかる!!死ぬ!!
グッバイ今までにお世話になった人たち。





―――――大丈夫じゃ。そなたは死なない。





建物にぶつかる直前、声が聞こえた。
あの自称神様の声だった。
そして体に衝撃が走って、私の意識は途絶えた。