ドリーム小説
「私の事が嫌い?ハッ。ありえないだろう、そんなこと」
私が仙蔵に向って「大っ嫌い」と言うと、彼は鼻で笑った。
「随分と強気ですね立花君」
「私は事実を言ったまでだ。が私の事を嫌いになるはずがない」
「ハッ、どうだか」
私も鼻で笑い返すが、実際彼の言った通り、私は彼の事が大好きで、嫌いになんてなるわけがないのだ。
でもさ、仙蔵。
あんた今日がエイプリルフールだって知ってるでしょうが。
ちょっとくらいのってくれたっていいじゃない。
「大嫌いよ、仙蔵」
ムカついたから再び言う。
「ストレートな告白をありがとう。私もの事が大嫌いだよ」
サラリと言われる。
「・・・・・・私だって大嫌いよ」
「ああ、私も大嫌いだ」
「私の方が大嫌いよ」
「いいや、私の方が大嫌いだ」
互いに大嫌いと言い続ける。
それがいったいいつまで続くのかはわからない。
だって私が止まったらなんか仙蔵に負けたような気がして嫌だもの。
だから言い続けるの。
大好きって。